日々是愉日。

ARCH ENEMY『STIGMATA』(後編)
TTUCKER PAYNE -2007年11月27日
CD再生の際音量調節に気を付けたいのっけから暴虐度満点、ダニエル・アーランドソンがDr.の“Beast Of Man”、これだけ単純なリフの上でこれほど迄に哭けるかと舌を巻くインスト小曲“Stigmata”から雪崩れ式に流れ込むキラー・チューン“Sinister Mephisto”、果てしなく暗いがしかしフックのあるリフが響く“Dark Of The Sun”、重戦車の蹂躙を思わせるリフで突進する“Let The Klling Begin”、破滅から耽美への移り変わりが見事な“Black Earth”、古典的な曲運びがマニアックな“Tears Of The Dead”、リフの壁が怒涛の突進力で妖しいメロディを奏でる“Diva Satanica”、徹底的にブルータルなリフのフックがひたすら気持ち良い“Damnation's Way”、ピアノとギターによる感動的なインスト“Vox Stellarum”からドラマティックに流れ、演歌を連想させる究極の哭きメロをアモット兄弟が紡ぐフィナーレ“Bridge Of Destiny”と名曲目白押し、捨て曲等何処にあろうか。
その後地上に這い出たARCH ENEMYは快進撃を繰り広げる。
その後地上に這い出たARCH ENEMYは快進撃を繰り広げる。

ARCH ENEMY『STIGMATA』(前編)
TTUCKER PAYNE -2007年11月27日
METAL MESSIAHことマイケル・アモットとクリストファー・アモットのアモット兄弟率いる叙情DEATH METAL BAND黎明期傑作2nd。今作制作時は色々々あったらしく当のマイケル・アモット自身印象は良くないらしいが、いやいや内容は暴虐と慟哭が満載、充実の出来。醜美共存の流麗具合は恐ろしい程。「アモット兄弟恐るべし」を私が痛感した初めての作品となる。
マイケル・シェンカー・タイプの兄マイケルにイングヴェイ・マルムスティーン・タイプの弟クリストファーのアモット兄弟怒涛の弾きまくりが結果泣きへと終着するツイン・リードは珠玉。泣きギターの見本市かの如く矢次早に繰り出されるリード・ギターが実にみずみずしく響く。眼前に迫り来るリフの数々も正統派の香りを存分に発しつつひたすらブルータルだ。
今作の特徴として、底無しの暗さが挙げられる。色彩豊かなアモット兄弟のツイン・リードでさえも飲み込む暗さはリフのくぐもったギター・サウンドにも勿論因るが、最大の要因はやはりVo.ヨハン・リーヴァの激しいが決して覇気だとか生気だとかを感じさせない声だ。現在ARCH ENEMYのフロントを務めるアンジェラ・ゴッソウとは激しさを除いては正反対のタイプと言えるキレの無いヨハンのVo.であるが、現在のARCH ENEMYには失われつつある屍肉の臭い立つ様な背徳感を最大限に引き出すパフォーマンスであり、ハマったら抜け出せない中毒性を放つ。そしてその醜さが深く暗い程に流れ込む叙情場面が眩しく美しい。
…次号へ続く。
マイケル・シェンカー・タイプの兄マイケルにイングヴェイ・マルムスティーン・タイプの弟クリストファーのアモット兄弟怒涛の弾きまくりが結果泣きへと終着するツイン・リードは珠玉。泣きギターの見本市かの如く矢次早に繰り出されるリード・ギターが実にみずみずしく響く。眼前に迫り来るリフの数々も正統派の香りを存分に発しつつひたすらブルータルだ。
今作の特徴として、底無しの暗さが挙げられる。色彩豊かなアモット兄弟のツイン・リードでさえも飲み込む暗さはリフのくぐもったギター・サウンドにも勿論因るが、最大の要因はやはりVo.ヨハン・リーヴァの激しいが決して覇気だとか生気だとかを感じさせない声だ。現在ARCH ENEMYのフロントを務めるアンジェラ・ゴッソウとは激しさを除いては正反対のタイプと言えるキレの無いヨハンのVo.であるが、現在のARCH ENEMYには失われつつある屍肉の臭い立つ様な背徳感を最大限に引き出すパフォーマンスであり、ハマったら抜け出せない中毒性を放つ。そしてその醜さが深く暗い程に流れ込む叙情場面が眩しく美しい。
…次号へ続く。

DREAM THEATER『METROPOLIS PT.2: SCENES FROM A MEMORY』
TTUCKER PAYNE -2007年11月22日
N.Y.の知的集団DREAM THEATER(以下DT)。DTが誕生したその瞬間から創造する事を宿命付けられていた“コンセプト・アルバム”に満を持して臨んだ5th。1999年発表。DTの専売特許である卓越した技量と大作指向の楽曲は、アルバム丸々一枚で一つの叙情劇を描くと言う膨大で綿密な作業により、益々研かれ更なるエナジーと説得力が行き届く結果となった。
DTの名を全世界に驚きと共に知らしめた名作『IMAGES AND WORDS』収録の代表曲“Metropolis Pt.1〜The Miracle And The Sleeper”を発展させ輪廻転生をテーマに過去と現在、催眠療法士とその患者、患者の夢に出てくる若い女性と彼女を取り巻く2人の兄弟を登場させ、人間の愛憎を見事にえぐり出す。“〜Pt.1”のメロディをアルバムの随所に散りばめた曲展開は聴く者をその“夢劇場”へと引き込んで行く。
ここで劇中の登場人物達の心情を(新聞記事に至る迄)演じ分けるジェイムズ・ラブリエの歌唱が素晴らしい。濃度も音数もたっぷりこってりな楽器隊の演奏の中尚しっかりと主役を張れるVo.は、時に全てを焼き尽くす程に攻撃的で、時にどうしようもない程に煽情的だ。特に哀愁を帯びた旋律が絶品で何度となく涙腺が弛む。感動のメロディ達は間違いなく今作のハイライトとなっている。
勿論毎度御馴染み、火花散る演奏の凄まじさもこれでもかと炸裂。今作からDTに参加したジョーダン・ルーデス(Key.)の抜群の演奏能力に触発されたBANDの鬼気迫るテクニックの応酬は正に圧巻で、「ジョーダンとのユニゾン・パートには猛練習が必要だった」とのジョン・ペトルーシ(Gt.)の溜め息がそれを物語る。BAND全体が渾然一体となって聴かせる立体的且つ躍動感溢れるアンサンブルは、重さも美しさも希望も絶望も語り尽くし、音に意識を預けて群像劇に浸った際の快感は筆舌に尽くし難い。
衝撃のラストで幕を下ろす77分―――。コンセプト・アルバムの金字塔。
DTの名を全世界に驚きと共に知らしめた名作『IMAGES AND WORDS』収録の代表曲“Metropolis Pt.1〜The Miracle And The Sleeper”を発展させ輪廻転生をテーマに過去と現在、催眠療法士とその患者、患者の夢に出てくる若い女性と彼女を取り巻く2人の兄弟を登場させ、人間の愛憎を見事にえぐり出す。“〜Pt.1”のメロディをアルバムの随所に散りばめた曲展開は聴く者をその“夢劇場”へと引き込んで行く。
ここで劇中の登場人物達の心情を(新聞記事に至る迄)演じ分けるジェイムズ・ラブリエの歌唱が素晴らしい。濃度も音数もたっぷりこってりな楽器隊の演奏の中尚しっかりと主役を張れるVo.は、時に全てを焼き尽くす程に攻撃的で、時にどうしようもない程に煽情的だ。特に哀愁を帯びた旋律が絶品で何度となく涙腺が弛む。感動のメロディ達は間違いなく今作のハイライトとなっている。
勿論毎度御馴染み、火花散る演奏の凄まじさもこれでもかと炸裂。今作からDTに参加したジョーダン・ルーデス(Key.)の抜群の演奏能力に触発されたBANDの鬼気迫るテクニックの応酬は正に圧巻で、「ジョーダンとのユニゾン・パートには猛練習が必要だった」とのジョン・ペトルーシ(Gt.)の溜め息がそれを物語る。BAND全体が渾然一体となって聴かせる立体的且つ躍動感溢れるアンサンブルは、重さも美しさも希望も絶望も語り尽くし、音に意識を預けて群像劇に浸った際の快感は筆舌に尽くし難い。
衝撃のラストで幕を下ろす77分―――。コンセプト・アルバムの金字塔。

闇夜からコンニチワ☆
TTUCKER PAYNE -2007年11月21日
夜の世界から抜け出でた人の話を聞くと異様に刹那い訳です。勿論私が口を挟める話でわないのですが。

天国と地獄 Pt.Z
TTUCKER PAYNE -2007年11月6日
そう、私は当選していなかった。 10月24日に名古屋迄行く必要もなければ久し振りの新幹線の速さに驚く事もない。HEAVEN AND HELLは何事も無かったかの様にLIVEを成功させ(本当に何事も無かったのだ)、日本の地に伝説のBANDだけが吐き出す破壊力を残して行った事だろう。ディオも、アイオミも、ギーザーも、私が大阪で天上から勢い良く蹴落とされた事を知る由もない。そして実際に当選された2組4名様達は、掴み取った栄光の足元には実は敗北者が地面を舐めている事実を想像だにしないのではないか。『山ちゃん』の手羽も、ゆったりくつろげるホテルも、美味しいお酒と一緒の長い夜も、TRIVIUMの勇姿でさえも、私の脳裏であたかも体験して来たかの如くの光景は、発生から10余時間経過した後、音も無く消え去った。
快く私を名古屋へ送り出そうとしてくれた知人2人にも詫びを入れさせて貰った。生の空気に触れた私の話を、誰よりも楽しみにしてくれていたヤツ等だ。2人とも何事が起こったのかが理解出来ない、と言った形相で私の悲劇に聞き入っていた。
あの、私の電話に残されていた留守電は、一体私に何を伝えたかったのか、その疑問だけが私に残る。〜「ハガキでの御応募有り難う御座います。しかし残念ながら今回は当選を見送る形となりました!」とでも言いたかったのか。はたまたかれこれ10年前にもなろうかと言う番組出演の思い出話にでも花を咲かせようと思ったか。でなければ私が何かの逆鱗に触れ、FM802から御叱りを受けるのであろうか。
結局、待てど暮らせどFM802から私への折り返しの電話は無かった。
いつまでも続いた残暑も終わりを告げ、色付くのか落ちるのかを悩んでいる木の葉を秋風が力無く撫でる。
今も私の携帯電話には、喜びを伝える時の煌めきを帯びた声の留守電が残っている。
「えーもしもし、〇〇さんの携帯電話でしょうか?ワタクシFM802ロック・オンのスタッフの者ですけれども。またお電話します、失礼します」
快く私を名古屋へ送り出そうとしてくれた知人2人にも詫びを入れさせて貰った。生の空気に触れた私の話を、誰よりも楽しみにしてくれていたヤツ等だ。2人とも何事が起こったのかが理解出来ない、と言った形相で私の悲劇に聞き入っていた。
あの、私の電話に残されていた留守電は、一体私に何を伝えたかったのか、その疑問だけが私に残る。〜「ハガキでの御応募有り難う御座います。しかし残念ながら今回は当選を見送る形となりました!」とでも言いたかったのか。はたまたかれこれ10年前にもなろうかと言う番組出演の思い出話にでも花を咲かせようと思ったか。でなければ私が何かの逆鱗に触れ、FM802から御叱りを受けるのであろうか。
結局、待てど暮らせどFM802から私への折り返しの電話は無かった。
いつまでも続いた残暑も終わりを告げ、色付くのか落ちるのかを悩んでいる木の葉を秋風が力無く撫でる。
今も私の携帯電話には、喜びを伝える時の煌めきを帯びた声の留守電が残っている。
「えーもしもし、〇〇さんの携帯電話でしょうか?ワタクシFM802ロック・オンのスタッフの者ですけれども。またお電話します、失礼します」






