日々是愉日。
過去のブログ:

TTUCKER PAYNE -2007年12月11日

「私にはここが丁度良い世界だ。」

いつも蛙は自分がいる井戸の居心地の良さを感じながら、しかし底でぼんやりと空を眺めている。
一度あちらの世界も見てみたい、とも思うのだが、決して具体的にどうこうする事はない。



ある日、通りすがりの年老いたカラスが井戸を覗き込んで蛙に言った。
「外の世界を見てみたいのなら私が引き上げて差し上げましょう。
ただ、あなた一人の力でこの井戸から這い上がる以上の試練と対峙する事になりますが。」


物言わずカラスの言葉を聞いていた蛙は、そのままくるりと向き返り水面の中へぽちゃんと消えて行った。


今日も、蛙は井戸の底でぼんやり空を見上げている。